8/20 野村浩×今井智己 トークショー

8/12〜28 の間、VACANT1Fで展開中のブース、MATCH and Company featuring 野村浩の
特別イベントとして、8/20、野村浩×今井智己 トークショーを開催いたします。
独特の視点を持ったアーティスト同士の生の会話を聞きに、足をお運びください。

8/20(土)
VACANT1F
open/start : 18:30/19:00
¥500 (ドリンク付き)

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トークショーに向けて

1991年。
ウィキペディアによると世界初のWorld Wide Webサイトが開設された年だそうだ。
PCなんて誰も持っていなかった。

当時学生だった僕は、カメラで作品の「記録」を撮り、一冊のコピー本にしようと考えていた。カメラは京セラのSAMURAI。モノクロ現像は友人に教えてもらった。暑くてムッとする写真部の暗室で、はじめての写真を焼いた。友人に「ヘタだ」と笑われたが、僕も同感だった。

数日後、焼いたプリントを持ってコンビニに行き、モノクロコピーして、憑かれたように一冊にまとめた。結果的に、これがはじめての写真作品になった。ZINEなんて言葉も無かった頃。

写真が美術作品の中で広く扱われはじめ、多様な表現が出はじめた時期でもある。僕は、古く退屈にみえる美術の手法から離れ、真新しい『写真の靴』を履いてテクテクと歩き出した。
ステップ、ステップ、ランランラン。

そして、今、2011年。
写真を取り巻く環境もガラリと変わった。アナログからデジタル。子供でもPCを操り、携帯電話で写真を撮って、撮ったらすぐに見る時代。ネットの海には無数の写真画像。

『写真の靴』を履いて20年。
山あり谷ありだったけど、とにかくテクテク歩いて来た。

しかし、最近は普通の路でも足がイタイ。『写真の靴』の底がすり減ってしまったのか？
足下を見ると靴はキレイなままだ。靴底もすり減ってはいない。
でも、何かが違うと感じる。違和感。

足もとを揃えてみる。違う。違ってる。
左右が逆だ。最初からはき違えていたのか？それとも途中で？

問題があったら即検証。世の中もそういう流れになったことだし。

今回のトークショーは、この検証だ。
お相手は、写真家で友人の今井智己さん。因みに「ヘタだ」といって笑った友人その人ではない。
打ち合わせの際「痛いとこ突きますよ！」と言われた。たぶん本当に痛いとこ突いてくると思う。あんまり痛いところは勘弁して欲しいと思うけど、上手く検証されれば、足のイタミが軽減されるかも、と期待もしている。

左右の靴を履き替えるかは、トークショーの後に考えよう。